どうもハジメです。今回もKPIの解説シリーズとして、簡単に売り上げ予測を立てる方法を紹介します。
もちろんソーシャルゲームにおいての話であり、ある程度、数字に関して理解があれば、誰でも計算できる方法を紹介したいと思います。
- 目次
- 基本的な考え方
- DAUの予測
- 課金率と課金額の予測
- 月間ベースの予測
1 基本的な考え方
それではまず売り上げの計算に必要な要素を紹介します。
それは、DAUと課金率と課金額(課金者一人当たりの平均)と言うものを使って算出します。
一日の売り上げに関しては以下の様な形で計算されます。
当たり前な計算ですが、一日のユーザーに、課金した人の割合をかけて、課金者の一人当たりの課金額をかけているので、その日の売り上げになります。
基本的な考え方としては以上なんです。しかし、これだけでは、仕事で使えたレベルではないので、もう少し。
1日を30日分計算すれば、その売り上げは1ヶ月あたりの売り上げ予測になります。
しかし、そこで問題になるのは、どうやってDAUを予測するかという事と課金率と課金額を予想するかという事です。
それに関しては、この後紹介させていただきますが、前提として、過去のデータをもとにして算出する方法をベースに計算する方法となります。要は簡易的に計算する方法ぐらいに捉えておいて下さい。企画が時間がない中で急いで計算するのに使うレベルの水準のものです。
2 DAUの予測
そもそものDAUを構成する要素を分けて考えていきます。
どういう風に分けるかというと、
新規流入と既存ユーザーに分けて計算します。
計算式
DAU = 新規流入 + 既存ユーザー

新規流入
新規流入に関しては、以前紹介継続率も使います。
その当日に流入したのちにどれぐらい、以降に残ったかを毎日バラバラに計算して行きます。
こんな感じです。(毎日1000人が流入と想定)

流入当日から数日分で、次第に減少しつつも一定の割合でユーザーが残って行くような表を作ります。

毎日かさねて、加算して行きます。

これをひとまとめにして管理するといいと思います。
一方で、既存ユーザーについて
既存ユーザー
既存ユーザーに関しての計算に関しては、会社によって様々かと思いますが、
いったん簡易的に計算する方法として、測定開始の日から自然減を日々するものとして計算します。
とりあえず雑に1%程度すると想定して計算しておきます。

こんな感じで計算できると思います。(既存ユーザーが10万人と想定)

それらを合算して計算して予測のDAUとして計算しておきます。
3 課金率と課金額の予測
課金率と課金額に関しても同様にある程度、過去のデータをベースにする
シンプルな方法で紹介したいと思います。
課金率
予測するにあたって、その月にどのような課金施策をするかを事前にスケジュールを組む必要があります。
例えばこのような形でガチャの施策をするとします。

それと同程度の強さの過去のガチャの実績ベースに、日々の課金率の予測を当てて行きます。

大抵のガチャに関して言えることだと思うのですが、
最初の3日が終わればある程度、課金率は減少し始めることが多いです。
その上で、先ほど計算したDAUの値と合わせて日々の課金者の数値を計算して行きます。

そうすると日々の課金者が計算上算出することができます。
課金額
こちらも同様に過去の実績ベースで値をスケジュール施策に合わせて当てて行きます。

これに対して、先ほど計算した課金者の値と掛け合わせて計算して行くと
日々の売り上げが算出されて行きます。

これがざっくりとした売り上げの予想となります。
つまり、
DAU*課金率=課金者
課金者*課金額=売り上げ

になるというロジックです。
まとめ
以上がソシャゲのKPIとしてよく語られる、売り上げ予測の概要になります。
実際は各社の独自の方法や分析方法によってカスタマイズされて使用されています。
また、以前紹介した、運用のフェイズによってこれらの値は大きく異なります。
運用が長いと既存ユーザーの減り具合が穏やかになって行ったり、
過去にプレイしたことあるユーザーが定期的に戻って来たりもしています。
あくまでの基本的な概念から計算する方法ぐらいは
いち企画としても簡単に計算ができるということを紹介したに過ぎません。
短時間である程度計算できるモノでもあるので
企画がスケジュール計画を立てる際の参考にするときなどは
使えるのかなと思ったりしています。