どうもハジメです。今回もソシャゲKPI解説シリーズとして、ユーザーを増やすということについて紹介して行きたいと思います。
ユーザーを増やすために必要な知識やセオリー的なものを紹介するイメージで書いていければと思っています。
そもそもの部分での基本的な数値的な内容を紹介しておきます。
こちらに関しても前回書いた記事をある程度理解していることを前提に書かせていただきます。
日々のユーザー数つまりDAUの推移に関しては
新規流入か既存のユーザーかしかいません。
さらにユーザーは日々プレイをやめて行くような状況の中で、
ユーザー数が増えて行く構造にするためにはどうすればいいか?
当たり前ですが、
減って行くユーザー数 < 増えるユーザー数
の構造が作れないとせっかくプロモーションなどをかけて
ユーザーがたくさん入って来てくれたとしても、最終的にはどんどん抜けて行く形になります。
今回は、実際に一定のバランスを超えて数字がよくないと、ユーザー数が維持できなくなる様子をみてもらい。
ユーザー数を維持するための方法を紹介したいと思います。
- 均衡している状態
- 新規継続率アップ
- チュートリアル改善
- ログボ改善
- メインクエスト改善
- 新規流入アップ
- 最終的にはプロモの力
- アップデートしてみる
- キャンペーンしてみる
- 減衰率アップ
- コラボをやってみる
- 復帰者キャンペーンやる
- 復帰者用のログボをしてみる
1 均衡している状態
前回紹介したDAUの計算の際に使った計算をベースに
見てみましょう!
均衡している状態をベースに、
減少している状況別に紹介してみたいと思います。
要素としては、
新規流入数、自然減、継続率の3つの要素で考えます。
※自然減と継続率は測定の方法次第で、扱いが変わったりしますがご了承ください。
◆均衡している場合

この数字をベースに、それぞれのKPIが芳しくない値だった時にどのように推移するかの様をみてもらいつつ。
本当に基本的には
・どれに対して
・どのように対応して行くか
を考えるかということがメインになります。
その内容に関しては以降で説明して行きます。
2 新規継続率アップ
◆新規継続率が不十分な場合

先ほどの均衡の状態から新規継続率が少ない状態だった場合の例を出してみます。
継続率を全体的に10%減で計算します。
それをDAUとして計算し直したのがこちらです。

次第に現在の流入数のままだと
DAUが10万を切って減少傾向にあるのがわかります。
◆減って行く人を減らす
こちらで一般的に行うこと
2-1 チュートリアル改善
おそらくどのタイトルでもやっていることだと思うのですが、まずはチュートリアルの改善!
大抵どのタイトルでもチュートリアル突破率がそれなりの高さでキープされているはずです。
なので、突破率のデータを参考に一般的な基準値よりも低い場合は
どのページで特に減っているかを調べましょう。
一般的には操作をより簡単にしたり、
遷移のボリュームを減らすのが一般できですかね。
もちろんこちらが伝えたいことはわかりやすく伝える。
を忘れずにというところでしょうか。
2-2 ログボ改善
こちらも今でもノウハウがそれなりに構築されていて、
UIとしての表示のさせかたや報酬の配置のさせ方はもはやテンプレ化しちゃいましたね。
スタンプ的に表示して、
定点でガチャ資産を配布する的なやつですね。
少しでも数日続けてもらうための工夫を
視覚的にわかりやすく伝える策ですね。
2-3 メインクエスト改善
意外とこれも効果あったりします。
改修するとしても、特定のタイミングでユーザーが詰まっていることが
発覚した場合などでしょうか。
それが難易度や攻略が原因の場合。
プレイした時間が浅いタイミングで、課金を急かされたように感じるバランスですと、ユーザーが離れることは一般的に言われていることでしょうか。
難易度を緩和させたり、
レベルアップの経験値を調整したり、
回復薬の配布量を上げたりなどでしょうか。
2 増えるユーザー数を増やす=新規流入数アップ
◆新規流入が少ない場合

こちらも先ほどの均衡状態から、新規の流入数を減らして計算してみましょう。
毎日の流入数を900人にして算出します。
実際にそれを元にDAUを出すとこんな感じです。

こちらも10万人を維持し続けるには
流入数が900人になると減少傾向に入るようです。
◆新規流入を増やす。
こちらと向き合う場合、実は本質的には開発者ができることはかなり限られています。
つまり、プロモーションによる力が多いということです。
我々がコンテンツの中でできるのは、
プロモーションのチームが使いやすいネタをアプリ内に仕込むことぐらいしかないです。
3-1 最終的にはプロモの力
正直、プロモチームの手腕によりますが、
ターゲットユーザーを見極めて、
そこに適切な媒体を選んで広告を打つセンスがものを言うんだなと
思い知ったような気もします。
自分はそこまでプロモに関しては詳しくないので語るのも難しいですが、
広告を見た人に引っかかる
+流行ってそう感
がソシャゲには結構大事なのかなって思いましたね。
見た人に引っかかるってのはそのままなんですが、
流行ってそう感に関して。
ソシャゲって売り上げがイマイチだったりすると運営が停止しますよね。
あれってプレイする人からすると
頑張って育てたキャラクターが水の泡になったり
課金したお金が無駄になってしまう
と言うのを避けたいためにある程度、売り上げが担保されているタイトルをプレイする人が多いです。
3-2 アップデートしてみる
実際に開発と連携してプロモをして過去に効果が大きかったのはやはり、
大幅アップデートを謳ったときだったり、新しいイベントを作りました!の時でしょうか。
まだまだ開発がこのタイトルに力を入れつつ、
運営が続いていく感を出せる。
3-3 キャンペーンしてみる
こちらも何か流行っている感を出すって意味でも
記念キャンペーン的なやつなどでしょうか。
皆さんもよく見かけないでしょうか?
アニバーサリーキャンペーンとか、
◯◯記念的なキャンペーンです。
感謝祭のような装いも見せつつ、
このタイトルが盛況だった感を出すやつですね。
3 減衰率アップ
◆既存の減衰が大きかった場合

こちらも先の数値をベースに、既存ユーザーの減衰率を
0.02%上げて計算してみます。
それを元にDAUに合わせて計算したものがこちらです。

こちらもこの減衰量だと10万のDAUが維持できないようですね。
◆減衰率アップ
こちらも新規の流入の話と似ています。
まず、開発内でできることといえば、
復帰者に刺さるようなアップデートをして、
プロモでそれを宣伝の中で伝えてもらうことかなと。
4-1 コラボをやってみる
コラボイベントとかも効果高いと思っています。
こちらは新規流入にも効果あると思いますが、復帰にも刺さると思います。
好きなアニメやゲームタイトルだから前にやっていたアプリを久しぶりにやってみるか的なやつですね。
以前も記事に書いたかもしれないですが、特に、運営フェイズが後半になるほどに
新規流入は見込めなくなって行く側面もあるので、いかに復帰した人に残ってもらうかと言うのが運営後半の主眼になったりもしています。
4-2 復帰者キャンペーン・ログボやる
復帰ログボや復帰キャンペーンなどのわかりやすい施策をやることでも、結構効果的に復帰者がきてくれたり、復帰後の継続プレイも改善されたりします。
4-3 既存コンテンツの改修
復帰に限らずですが、肝心要のメイン機能の改修ですね。
正直ゲームのタイプごとにパターンが異なるので
共通して一概に言えないですが、奥深い部分をしっかり用意する。
とか、操作性の煩雑な部分を削ったり、報酬などのバランスを調整したりなどですね。
定期的にスマホタイトルのUIが変更されたりブラッシュされたりするのはその辺の効果もあると思っています。
帰って来た人が久しぶりに触ったらプレイしやすくなっている、面白くなっている感を感じられるようなわかりやすい工夫でもありますね。
まとめ
ユーザーを増やすとことについてのまとめでした。
実際は会社によってプロモーションに割く費用感なども異なるので
一概に言えない部分も多いのですが、多分良くあることとして、一定以上の継続率がないとプロモ費削られちゃうってやつ。
要は効果が薄い状態だったらお金も勿体無いってので、
使えば使うほど効果がある状態になるまでベースの機能を改修して行けるとなったら一気に資金投下するパターンが多いとおもうんですよね。
なので継続率ってやつはかなり重要な指標ってことですね。
そんな感じでソシャゲも日々試行錯誤をして運営や開発をしております。
今回の内容も何かの参考になれば幸いです。